・'75年製Marshall JMP 1959 100Wを調整

2014年01月30日 23:41

・ご近所のLazy141さんがこの度1975年製のJMP 100Wを購入しました!(^^)!
購入当初、トーレックスには怪しげなカーペットが張られ、シャーシ内の回路もかなり改造された状態で、弾かせてもらったところなにやらトランジスタアンプの歪のような薄くてジージーした感じでした。そこでとりあえずオリジナルの回路に戻そうということになりました。

Lazy141さんは私とは職種は違いますが同じように技術を売り物にする職人同志です。今回購入されたマーシャルも全てご自分でトーレックスの張り替えから回路をオリジナルに戻す作業、バイアス調整用の諸々の増設作業まで一人で行ったんですが結果は流石は物凄い腕の良い職人さんだけあって出来栄えはあっぱれな仕上がりでした。
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最初に基盤を見せて頂いたところ、グリッドの動作点を決める抵抗値などがアメリカに輸出された当時のママの6550真空管仕様となっていたり、カップリングコンデンサの値や種類が変更されたりしていましたのでとりあえずオリジナルに戻してもらいました。フィリップスのマスタードはわざわざebayで調達したそうです。
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マーシャルは今までかなりの数を試奏してきました。あまり歪まない69年、結構歪む70年、良く歪んでヌケの良い71年72年、歪ませると途端にブーミーになる73年、74~75~76年はトレブリ―なのが多い中で、71、72年に匹敵するほど気持ちの良いジャキンジャッキン感で良く歪む個体が極たまに存在します!マーシャルはどういうわけか10台あれば10通りというほど個体差があるので試奏しまくるのがお勧めです。とにかく心臓に毛が生えた私の得意技は買いもせんのにいかにも買いまっせ!オーラを出しまくりながらその店にある200まんえんはしそうな63年とかのスラブボードストラトキャスターを指定してこれらのオールドマーシャルを大きな顔をして大きな音で弾きまくる!コレです!マーシャルだけでなくブティック系超お高いアンプ群も買いもせんのにもちろん弾かせて頂きます。サングラスのプロレスの蝶野さんみたいなのが弾いていたら私です。
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アイドリングを標準的な値にして各部の電圧を測定しましたが、どうやらトランスのバイアス用のC電源巻線が6550仕様なのかかなり深い値を示します。次はこの電圧を調整して私の71年と同じような動作点にして様子を見ることにします。
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当初の薄かった音が艶と張りのある出音に一変して良かった!一通りの調整後に音出しと記念撮影。上がLazy141さんの75年です。うちのこの部屋、トランスのワックスが焼ける独特の良い匂いが漂っています。ブラックの貼りメイプルストラトキャスターがクローゼットクラシック倍音タップリ、バリバリの乾いたサウンド!ampegもmarshallも12インチのスピーカー6発で鳴らします。ちょっとボリュームを上げてみると倍音と床を伝う強烈な低域に頭がクラクラします。
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まだまだこれから進化して良い音になりそうなこの75年!トラックの荷台に無造作に積み込まれておうちに帰って行きました(^.^)/~~~
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・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#4

2014年01月28日 21:47

・Bias調整を行います。無信号時のプレートアイドリング調整です。入力はショート(何も繋がない)、先ずはプレート電圧を測ります→488V。本来はカソードとアース間に挿入した1Ωの抵抗の両端の電圧を読んでプレート電流値に読み替えますが、まだその部分は手付かずですので、リージャクソン自身がサイトで行っているようにグリッド電位を測定して動作点を決めます。-42~-45Vにせよとの仰せつけですが、リージャクソンのサイトのVL1002はプレート455V、グリッド-42Vですが、私のはプレートが488Vもあり、デフォルトでは-40.5Vよりバイアスが深く設定できません。今度基盤のパターンをルーターで削り写真のように変える予定でアジャストヴォリュームも25Kではなく50KBに変えるつもりです。
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・とりあえず、アンプの出力に16Ωのダミーロードを繋ぎます。次に入力ジャックにオシレーターからの1khzサイン波を入力。プリアンプは歪まない設定、トーンは真ん中、ボリュームは波形が歪まないギリギリに。ダミロードの両端にオシロスコープでプローピングして波形を観察します。Biasアジャストボリュームは左の最小から徐々に上げて行って、波形の立ち上がり部分のノッチング歪み(クロスオーバー歪)の段付きが消えて綺麗なサインカーブになる位置にセットしてみます。
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・回路図からどの位置の真空管がどういう役目なのかという図を作ってみました。これを基にして手持ちの12AX7の中から最適な真空管を最適な位置に選別していきます。今回はch2のサウンドを追い込んでみました。多段ハイゲインアンプでも驚くほどの変化がみられました。
preampチューブ配置

・具体的には1,2,3,4とフェイズインバータの7番の5本の真空管を選別します。初段と2段目等の最初の方の真空管はサウンドの輪郭と倍音の量に大きくかかわってきます。コツはこの最初の方にゲインの高い良く歪むと銘打った真空管を持ってくると、見かけのゲインは上がりますが、飽和点がすぐのアタックが潰れて倍音感に乏しいサウンドになります。この最初の2本は手持ちの中からフロントピックアップでも綺麗な倍音が得られて、ピッキッグに対する感度の良いモノを選びます。

次に3本目と4本目は歪みの深さとサスティーンに大きくかかわるところです。初段のニュアンスを失わず且つ良く歪んで伸びも切れもあるという真空管をチョイスします。この3番目と4番目も前後が入れ替わるだけでも変化しますのでドライブサウンドの質を決定する重量なところです。

そして、以外にも最後のフェイズインバータでもサウンドの押し出し感や倍音の量もかなり変化しますので、ここは一番最後に上記の選に漏れた中から選別します。オールドのマーシャルでは3本のプリ管のキャラと順列が凄く大きなファクターなんですが、多段プリのハイゲインでも全く同じことが言えます。かなり音のキャラが変わるので選別は難しいのですが私の最も楽しみでもあり得意とするところです。今こうして、一通りの調整が終わったアンプで弾いてみますと、買ったままの状態で1週間ほど耳を鳴らしていたためサウンドが一皮むけたように感じます。このアンプ、最初の条件で言いましたがハイゲインも最高ですがゲインを絞ったクランチが絶品です。殆ど新品状態で20年ほど経過した物なのでこれからの進化が非常に楽しみです。
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・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#3

2014年01月25日 00:11

・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#3

☆クリーニング完了、ピカピカの新品同様になりました。
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☆チャンネル1 クリーンチャンネルは3段増幅。2段目と3段目の間に3トーンイコライザ回路。ちなみにfender The Twin赤ノブとの構成の違いを見てみると

・Ampeg VL1002 初段電圧増幅→プリアンプボリューム→2段目電圧増幅→3トーンコントロールイコライザ回路→3段目電圧増幅→チャンネル1マスターヴォリューム

・FENDER THE TWIN 初段電圧増幅→3トーンコントロールイコライザ回路→クリーンチャンネルヴォリューム→2段目電圧増幅→3段目電圧増幅→カソードフォロア電流増幅

アンペグのクリーンチャンネルはヘッドアンプのすぐ後にプリアンプボリュームがあるためにTHE TWINに比べてクリーンチャンネル自体のゲイン調整(感度)ができます。トーンコントロールは2段目の後ろにあるので(比較的低インピーダンス領域)THE TWINに比較してイコライザの効き感度がセンシティブな傾向になります。
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☆今回このアンプを試奏しサウンド的にも回路構成的にも一番気に入ったのがチャンネル2に当たるドライブチャンネルです。最近のハイゲイン構成のチャンネルスイッチングアンプの主流は、1クリーン、2クランチ、3ハイゲインリードというのが殆どですがVL1002は1クリーン、2クランチ~ハイゲインリードが2つのボリュームにより連続可変!であること!これがとても気に入りました。試奏時のチェックポイントで先ず大前提にしたのは、'71Marshall 100wに匹敵するような極上のクランチサウンドが出るか?でしたが、これがイコライザの効きの良さとも相まってどのようなキャラクターにもセッティングできて最高のクランチが出ました。もうこれだけで購入決定!後は、チャンネルステージを切り替える事無くスムーズに連続可変でハイゲインリードへと増幅できます。
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☆チャンネル2 ドライブチャンネルの回路構成の違いもみてみましょう。

・Ampeg VL1002 初段電圧増幅→プリアンプボリューム→2段目電圧増幅→ゲインコントロールボリューム→3段目電圧増幅→4段目電圧増幅→カソードフォロア電流増幅→フリーケンシーコントロール(4段目後のカップリングコンデンサを5段階に切り替えてトーンキャラクターを変える)→3トーンコントロールイコライザ回路→チャンネル2マスターボリューム(分岐が送り出しアンプを経てエフェクトループへ(電圧増幅1段)

・THE TWIN 初段電圧増幅→3トーンコントロールイコライザ回路→ゲインボリューム(2連ボリュームのうちの1つ目)→2段目電圧増幅→#ゲインボリューム(2連ボリュームのうちの2つ目)→3段目電圧増幅→4段目電圧増幅→プレゼンスコントロール→マスターボリューム

THE TWINは2つのゲインコントロールが2連ボリューム固定で連動。アンペグは2つそれぞれ別々の値に設定可能。これによって歪のキャラクターを無限にコントロールできます。具体的には最初のプリアンプコントロールを上げるとコンプレッションが効いて波形の頭がクリップ(プリアンプ自体の感度を決定します)、2つ目のゲインコントロールの方を上げるとミッドハイが前に出てガッツと艶。この二つがクランチとリードの2つのチャンネルに分かれることなく一つのチャンネル内で連続可変できる!これは素晴らしい!

トーンコントロールがカソードフォロアの後段のため効きが非常に良い。ほぼどんなキャラクターにも調整可能です。ただ、メモリ1つの違いがとても大きいので逆に初心者には調整が難しいかも,,,ギターのキャラによって究極のトーンを作り込めるので極小音量でも気持ち良くフィードバックさせたりできてベテランには堪らないのではないでしょうか。

フリーケンシコントロールはカップリングコンデンサを切り替えてトーンのキャラを決定させます。今回、非常に感心した機能で、たとえば1はドンシャリ、2はフラット、3でミッドがグッと前に張り出て4と5は改造マーシャル特有のオールドのカスレ具合と強烈なミッドハイの張りと艶が出てきます。シングルコイルのギターでも全く遜色なく気持ちの良い歪とサスティーンが満喫できます。

リバーブはアーキュトロニクス製の4AB3C1Bで各チャンネルで別設定が可能。

☆そしてこのアンプの機能で面白いのがパワーアッテネート機能、曰くマスターを上げた状態で右のアッテネーターボリュームを下げるとなるほどアンプの倍音が保たれたまま音量は下がる。でも一般的にいうアッテネーターとは違いスピーカーの手前に入る回路ではなく,,,パワー段に印加するバイアス電圧をプッシュ側、プル側のあいだに250kのボリュームが入る構造。これは非常に面白いので今度、変化させたときのバイアス電位の変化とその時の波形の変化をオシロスコープで見ることとします。
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解説したプリアンプセクションの回路図です。
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☆今年は一丁、スプラウンPro Modかボグナーのシーバカスタムでも買うか!と、、、ところが近所のリサイクルショップに私の知る限り少なくとも7年は売れ残っていたこのVL1002,,,プライスカードも何度か書き換えられ,,,ほぼ新品が結局4諭吉という値段につられて身請けしてきたわけですが、凄い超儲けもん!スプラウンの音もシーバカスタムの音もしっかりでます!このアンプ、リージャクソンブランドでも型番違いで出ていました。オークションや中古市場では異常に安値で取引されているこのアンプ!お勧めですよ、但し、機能制限が無い最高機種のVL1002が良いですよ、50Wやシングルチャンネルモデルではこのアンプの良さが半減します。

そして面白いのがこの電源スイッチKEYです!おもしろいですよねこういうの、来年センター試験の次男か嫁ハンに取り上げられたら、、という図が浮かんできます。 

以後、内部基盤とオシロスコープ波形、BIAS調整、BIAS調整機構の増設と基盤の改造、そして最後がリージャクソン自身が発表したこのアンプの欠点改良方法の実施へと続きます。
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・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#2

2014年01月23日 20:32

・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#2

近所のリサイクルショップで発掘。いつごろのだろうと調べたら我が家に資料がありました。'94年1月号のギターマガジンの広告です。ちなみに、一番古い資料は1976年発行のPLAYERスペシャルでした。
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早速シャーシを引っ張り出してクリーニング作業開始。カーショップの室内クリーナーを吹付けて濡れぞうきんでふき取って行きます。
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真空管はプリ管は全てユーゴスラビア製の12AX7,リバーブドライバーがチャイナ製12AX7,パワー管がロシア製の6CA7でした。このアンプには6550と差し替え時にバイアスを浅い方向にスライドさせるためのBIASスイッチとヒーターのハムノイズをキャンセルさせるためのハムバランサーも装備されています。シャーシの筐体もしっかりしていて、トランスやその他のパーツ類も流石は90年代の物だけあって良い物が使われています。
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綺麗になりました!基盤も見ましたがこのアンプ、ほぼ新品に近いコンディションでした。
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シャーシ内にAC6.3Vで点火されたクラシックな趣の電球が3つ!LEDではないところが味わい深い?
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柔らかいバルブの光がフロントパネルのAmpegロゴを淡いオレンジ色に浮かび上がらせます。これが中々いい雰囲気。
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・Ampeg VL-1002 リージャクソン改造マーシャル#1

2014年01月18日 00:58

・90年代に改造マーシャルで有名なリージャクソンが設計しリリースされたampeg VL-1002 100Wヘッドを購入してみました。格安でしたのでスプラウンの前にちょっと90年代のを弾いてみたくなりまして,,,
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改造マーシャル=増幅段を2段分追加=ミッドハイの帯域をどのように表現するか?
リージャクソンさんのお手並み拝見。
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