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・FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH CUSTOM ORDER HYDRA Part3 材料編

2019年01月24日 22:36

・3Sモード、シングルコイルのフロントにして’71 Marshallにインプットするとやっぱりあの人の曲が弾きたくなります。どんなギターをインプットしてもあの音にしか成らないという偉大なアンプ!今回はハムのギターという事もあってZEP永遠の~も、あの時のアンプも71年製なんですね。
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・ボディーバックをホンジュラスマホガニーにした一番の理由は単音で弾いた時の音の密度が断然高いからです。指板をバーズアイメイプルにしなかった理由は次にまたどこかの工房にオーダーするギターはきっとバーズアイの貼りメイプルになるのでは?と思ったからです(笑) アルダーボディのメイプル指板ストラトはもう素晴らしいのを2本も所有しているのでというのもありますが、いつもとは違った方向性でハイパーな1台を作ろうと思いました。

ダンカンストラトDS200R(ESP製造)は今まで所有したアルダーボディ、ローズ指板ストラトではベストの出来で材料、仕上がり共に素晴らしいものでした。そこで、当初はダンカンと同じホンジュラスローズの美しい杢が出た指板でと考えていましたがやっぱり最高峰の物を作ろうという事で倉庫の奥地から発掘してもらった秘蔵のハカランダ8枚とホンジュラス2枚、マダガスカル2枚、アマゾン2枚の中から1枚を選ばせてもらいました。材の事など素人には分かりませんが、ハカランダの8枚はどれもみなガラスのように硬く締まっており上質であるという事でしたので見た目の一番派手なのを選びました。

トップの杢はできるだけランダムでワイルドな杢が出ている物をリクエストして何枚かの中から選ばせてもらいました。所謂、整然とした規則的なチューブやバブル、地割れみたいなのは苦手でした。ブックマッチに割る前の画像でしたがどんなになるんだろうと?
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・出来上がりは正に北極圏の夜空から降るオーロラの様な仕上がりで、左ツノ周辺の折り重なった杢なんかは何度眺めても見飽きないですね、素晴らしい木取りだと思います。トップのメイプルの厚みは5mmでバックのマホガニーが40mmです。エルボのところのカーブは熱で曲げていって貼るんだそうです。 フレットはアタックの発音が鮮やかでほとんど減ることの無いSPEEDです。
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・ピックアップはセンターにクリームを持って来たかったのでフロントとリアの配色をリバースで作って貰いました。COOLです!
ブリッジはVS100Nの強烈に伸びるサスティーン!ボディー平行フローティングですが本当にどこまでも伸びますね。アップダウン幅も大きくて動きが軽いですがベルハンマーのおかげもあって全く狂いません。飽きてきたらVG300に替えるかもしれませんが、、、ハタノブの指に掛かる感触が素晴らしいですね、マシンカットの絶妙な仕上がり面の美しさ!
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・蛇皮模様がハードロッカーの血をたぎらせます!が、Allan HoldsworthとJohn McLaughlinとFrank ZappaとJan Akkermanも大好きで入手可能なCDはほぼ全て頑張って揃えました。
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・LSRローラーナットにしたのは本当にスマッシュヒットだったと思います。開放弦と押弦のサウンド差が無くなります。このナットを選んだ人は以後すべてこれにする!というウワサがありますが、大いにうなずけました。もう、どう考えても極めて合理的!考えたアメリカの人は天才!金属加工の造形が美しいです。ペグはピカッと光らないクールな外観のニッケルメッキにしました。後ろでロックできるタイプで、2007年に自宅新築記念に購入したアメリカン・デラックスストラトキャスターにもこのペグがついていました。はて、さて、次はなんの記念で? 60歳に成ったら多分息子たちが物凄いカスタムメイドギターをプレゼントしてくれるハズ!?

Part 4はハンダバージンの掟を早くも破って既にサウンド改変してしまった様子をお届けします、、、
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・Freedom Hydra用にFender75ampのセッティングを変えてみる

2019年01月14日 00:24

・FENDERが1979年の後半に開発して突然発売されたハイゲインアンプがFENDER75です。メサブギーマークⅠに対抗して造られたもので設計者はフェンダーファクトリーエンジニアのエド・ジャンス氏。4段増幅なのでハードな歪み、カップリングキャパシターの定数が後々のハイゲイン時代到来期のお手本となった(極端に低域を削りプリアンプの段数を重ねていく)。このおかげで初期のブギーみたいにアタックの頭が潰れず現在でも充分に通用する素晴らしいサウンドなのです。色々とTUBEを変えると音色も変わり楽しいのですが今回は真空管はそのままで使用してみます。
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・例によって色々と改造して手を加えているのですが、普段のシングルコイルストラト用のセッティングでは丁度良くてもハイドラのパワーでは歪み過ぎるため少しセッティングを変えて丁度良いサウンドにしてみます。
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・このアンプは後のFENDER THE TWIN の原型になったアンプなのでパワーの切り替えスイッチが付いています。仕組みはハイパワー側ではプレート電圧が520Vでグリッド電圧-50V前後、ローパワーだとプレートが半分の260Vでグリッド電位が-25Vとバイアスが浅くなります。 ストラトではローパワー側にするとヘッドルームが下がり、歪み出すポイントが早くきて音色自体もちょっとルーズでワイルドでシングルコイルにピッタリのサウンドです。
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・Hydraのハイパワーピックアップ出力では歪み過ぎてしまうのでハイパワー側にして鳴らしてみるとエッジとローエンドの押し出しのバランスが素晴らしくヌケの良いサウンドが造れます。単純にハイorローパワースイッチを切り替えるだけだと左右の真空管のプレート電流に差が出来てしまいハムノイズが出るため左右のバイアスツマミでDCバランスをとっておきました。右はKT66で左はEL34で共にペア外れの個体ですが左右でバランスを取って動作させるのでキャラの違うサウンドの融合!?が出来て便利です。FENDER75はフェンダーのアンプなのに音色はウルトラリニア接続の影響が出てハイゲインでボトムがボケず、言ってみれば大当たりのオールドマーシャルを90年代のマーシャル改造ビルダーが手を入れてみました!みたいなサウンドが出ます。
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・FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH CUSTOM ORDER HYDRA Part2 機能編

2019年01月11日 23:40

・3週間じっくりと弾いては眺め、弾いては磨きました。もう、隅々までの物凄いクオリティーと弾きやすさに感動しました。噂に違わぬ凄いファクトリーの作品に大満足です。もっと早くオーダーすればよかった!こういうクオリティーの高い楽器こそ若い人が持てばきっとその後の音楽人生は充実する筈だと思いました。

オーダーするにあたって立てたコンセプトはヴィンテージクラシックとは真逆のハイパーモダン仕様。弾きやすくて感度良く反応するギターです。アタマを真っサラのニュートラルにして東京を1週間ブラブラ見て回って、ピーンときました!僕のギターを頼むのはここしかないと!殆ど瞬間的に決まりました。決まれば迷いませんし材料や費用も制限を設けずに職人さんにトコトン良い仕事をしてもらおうと決めました。 ボディーはホンジュラスマホガニー2Pにメイプルトップです。ちょっとだけ、リージャクソンのハイゲイン真空管アンプで動画を撮ってみました。後半で高中のyou con come to this place最後の盛り上がる部分のフレーズをやっています。https://drive.google.com/file/d/1iio88LWKDF3B7YoaJlESMEU4TuPsbCBk/view?usp=sharing
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・フリーダムのアリミゾネックジョイント工法、特許なんだそうですが、やってみるとアッと声が出てしまうほど音が変わりますしやり方も超簡単です。倍音の膨らみ方、アタックの硬い柔らかいが大きく変わりました。http://fcgrtokyo.com/assets/files/quality-arimizo.pdf

ネック側のボルト受けも金属ナットになっていますのでねじ穴がバカになる恐れが無いのと目いっぱい締めた地点も毎回ピタッと変わらない点が素晴らしい。プレーンのストラトネジのように締めすぎることが無い。ネジの位置で倍音の出方がコロッと変わり、私は一杯締めた地点から90度の4分の1戻した辺りに好みの地点がありました。ネジを緩めてから掌で軽くボヨーンとジョイント部を叩いて応力を抜いてやるとほんの少しのネジ位置による音の差も良く解ります。ネジは付属の長めの六角レンチを使用しますがボディを傷つけたりしないようにレンチ全体が熱収縮チューブで覆われているという職人の心配りがうれしい。 そしてジョイント部の精密さもルーペで見ても全く隙間が分かりませんでした。

ノーマルなストラトキャスターはバネの音で出来ていると思います。トレモロブリッジのバネとピックガードで吊っているバネ(ゴム)の音。そこで、うしろのスプリングカバーを外すと出音はタイトに、着けるとマイルドになります。
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・LSRローラーナット、ナットの溝部分がボールベアリングになっているというアメリカ人でないと出てこない発想のナット。フロイドローズの固定タイプにしなかったのはチューニングの簡便さとジェフベックみたいに特異なポジションでのハーモニクスの出しやすさの両立。見た目も音も最高にクール!最初からこのナット一択で考えていました。ナット部分のネック幅は43ミリで製作してもらいました。
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・ウイルキンソンVS100N、このユニットのサスティーンは素晴らしいですね。サドルがガッチリとサスティーンブロックにねじ止めされる構造。 マウントはトリッキーなプレイに欠かせない大きなアームアップが可能なように通常よりもリセス加工を深くしてもらいました。セッティングはレギュラーチューニング時、ユニット平行で3弦12フレットハーモニクスでアームアップ2音+クォータの大きなアップ幅です。 このユニット独特の極めて軽い操作感と正確な音程変化、長い長いサスティーン、そして、金属のもつ美しい造形美。
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・アームダウンは巻弦では音程不明のベロンベロンまで、アップも3弦で2音+クオーターまで上がりますからIBANEZ-EGEN8のアップ時2音半のロック式にも全く引けを取りません。どんなに派手に無茶なアーミングをしてもアップもダウンも、チューナーの目盛りはどの弦も気持ち良くピタッとど真ん中で全く狂いません。 それには、チョット秘密があります。今、レース界や各種ベアリングを使う分野で話題のベルハンマーという極圧潤滑剤をローラーナットやブリッジの2点支持部分に極少量だけ塗布するという裏技です。この、ナットとブリッジ部というのは大げさに言えば極圧状態になるわけです。で、大事なのは塗装膜に悪影響が出ないようにスプレーでシュッとやるのは厳禁、ナット部は綿棒で、ブリッジ部は爪楊枝でチョコッと塗布します。これとチューニングの仕方にもコツがあって全く狂わなくなるわけです。

最初、シリコンオイルでやってみましたがプレーン弦がシャープして中々収まってくれず、また、アップとダウンでの巻弦でのふらつきもありました。これは、私のもう一つの趣味のスポーツキャスティングに使うミニチュアボールベアリングにシリコンオイルをさすと全く回らなくなるのと同じ現象ではないかと、、、シリコンの分子はミニチュアボールベアリングの様な超精密環境では鋼球と保持器の隙間にとって粒子が大きすぎて回らなくなる。しかし、一方でシリコンオイルの良い点は分子が大きいゆえにネックやボディーの塗膜と木材生地との隙間には浸み込んで行きにくい、鉱物系オイルと違い酸化しにくく蒸気圧も比較的低いのでベタベタせず適度に飛ぶのでホコリを呼びにくくブリッジサドルのイモネジなどの金属パーツの防錆には好都合。
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・フレットは発音が速くエディーやヴァイなどの速いパッセージでも音がぼやけないようにとフリーダムステンレスのSPEEDY SP-SF-05にしました。指板は当初、所有するセイモアダンカンのストラトの様なホンジュラスローズかマダガスカルローズでと考えていましたが思い切って秘蔵されているハカランダの中から1枚を選ばせてもらいました。ステンレスフレットとハカランダ指板のスベスベ感が堪らなくイイ感じでスィープや弦飛びフレーズがやり易いです。指板の横からフレットのタングが見えないんですね!

トレモロアームは少し短かったのでとりあえずはサウンドハウスでF3という2センチ弱長い物を購入しました。が、跳ね上げ角度など好みもあるのでいつものアーム職人さんにまた今度作ってもらう事にします。
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・ピックアップはハイブリッドのパワータイプ02のセットです。シングル―モード時のコイル形状が本当にシングルコイルそのものですね!出音もタップシングルの引っ込みがちなそれではなくバーンとしっかり前に出てきます。ハムのフルパワー時はマホガニーのギャリンギャリンサウンドがレッドゾーンまで振り切る感じです!3シングルモードとHSHモードのミニスイッチ、ハムのタップが無段階に調整できるコントローラーと多彩です。最初は少し迷いますが慣れるとバッキングとソロの切り替えなどビシバシ使えるコントローラーであることが分かる仕組みです。http://fcgrtokyo.com/assets/files/guitars-hydra-control.pdf
タップコントロールをチョイ戻した音とか物凄く変化具合がリアルでこのギターエエワなぁ~となる瞬間です。
各ボリュームやトーンノブは最近話題のハタノブを選びました。ヤンアッカーマンやロイブキャナンのようにボリューム奏法は小指を使ってやるのが好きなのでノブの選択と位置はとても重要でしたがこのハタノブは指掛りが素晴らしくて見た目も最高です。ibanezでは小指の付け根がアームの根元に当たるのですがハイドラは大丈夫、小指を巻き込んだ時もミニスイッチに当たらないので絶妙な位置関係です。
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・どういった配線を行うのだろう?とすごく楽しみな点でしたが開けてみて採用されたパーツ、配線材料、配線技術も超一流の綺麗なものでした。ボリュームポットはCTSヘソ付き500ΩBカーブのトルクが軽くボリューム奏法がやり易い。ハイパスボリュームで指定したのですが値までは指定しませんでしたがシルバードマイカの500V250pFが装着されていました。ハタノブの効果もあるのか?はたまたポットも選別しているのか?トルクが軽すぎずBカーブとハイパスの効果で音が消える寸前までゲインコントロールとしてしっかり使える音です。

トーンポットはCTSのトルクの重いタイプで500kΩBカーブ、キャパシターは日通工、メタライズドポリプロピレンの高周波タイプFPD2/ 0.033μF このあたりはウチの次男が今年から大学院で研究する事に近いのですが、ポリプロピレンの薄い膜に金属材料を蒸着させて静電容量を持たせ周波数の高い領域での特性にも対応させた(可聴域以上の)コンデンサという意味です。最近のオーディオ用途は殆どがこの製法で使われています。0.033という値はHSHモードにもSSSモードにも対応という意味で選ばれたと思いますが実際にもどちらのモードでも自然な高域の減衰加減でいきなりモーモーで使えないといったことが無いのは流石。シングルモードでフロントセンターのミックスにしボリュームを3くらいまで絞ってカリカリ具合をトーンを絞って調整、これだとフルボリュームだとハイゲインリードでのアンプセッティングでもボリュームとトーンを絞るだけで完全なクリーンサウンドを作れます。250pFという値をこのあたりまで考えての決定だとしたら凄い造り込みようですね。

シルバードマイカは私も大好きなキャパシターでアンプのトーンスタック回路やマーシャルのch1ハイパス部など信号経路には良く使用します。過去記事でもご紹介したように、アンプなんかのアクティブ回路ではミッドハイの実音にまとわりつく倍音感の香り付けで音が立つ感じがしますがパッシブでも同じ傾向があると思います。

タップコントロールは他社のピックアップでも稼働しますが、フリーダムのハイブリッドならではのシングルタップでのリアルシングルコイル形状!の特性を生かし切るのにピッタリのアイデアだと思います。 プッシュプッシュでフロント又はリアが選べるのもスペースファクターと機能との融合で合理的です。これらハイドラのコントローラーは本当に良く考え抜かれているなと感心しました。
配線材料はテフロンワイヤーを信号ラインとアースラインで一目で分かる使い分け、ハンダはおそらく私も定番にしているケスター44でしょう。(オールドのケスターは高域過多、現行品が丁度良い) コントロールキャビティー内と直付けのピックアップキャビティーは導電塗料でシールドされ蓋の裏がわが被さってねじ止めされることで1点アースとなっています。

キャパシターの銘柄や容量、配線材やハンダの違いによるサウンド模索は私も得意とするところですが、この仕上がりの美しさと音の満足度を作り上げた職人さんに敬意を表してこのままハンダバージンを通して行こうと思います。 以上、大まかですが楽器屋での試奏では中々分からない点も含めて機能編をお送りしました。part3では材料選別編を兼ねたビジュアルギャラリーへと続きます。
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