・fender 75 amp レストア#5

2016年10月17日 22:03

・プリアンプとイコライザーのコントロール部分です。プリイコライザー型ですので、目いっぱい歪ませるにはヘッドアンプのボリュームと3つのイコライザーのつまみは上げ気味にし、トレブルとミドルのブーストをオンにし、この状態でLEADツマミをフルにすると極小さい音量でシングルコイルのピックアップでもコンプレッションの効いた伸びのある素晴らしいディストーションが得られます。
fender75 amp019

・プリアンプ部分のパーツレイアウトです。カソードバイパスはスプラーグの30Dシリーズ、カップリング類にはコーネルのアイビーカラーのヴィンテージです。→正しくはITW (Illinois Tool Works)製のキャパシター ゲインが高いので各所に発振止めの小さな値のセラミックキャパシターが並列に入れられています。
プリ部12AX7のカソードバイパスのキャパシターとレジスターの値はFENDER定番の25μと1.5KΩです。ここら辺りは90年代以降のハイゲイン多段プリ部とは大きく違う所です。
fender75 amp020

・真ん中のポットがミドルコントロールです。ブースト量を決めるレジスターが100kΩです。聴感上もアップ率がかなりマイルドな印象を受けます。後に、私はここの持ち上げる帯域を少し高域寄りに寄せて、ゲインブースト量もノーマルよりもかなりアップするように変更しました。
fender75 amp021

・リードマスターとマスターボリュームも単なる音量調整だけというわけでなく、どちらかを上げ気味で、どちらかを下げ気味で音量を作るかによって同じ音量でも微妙にピッキングニュアンスやコンプレッションの量が変わります。お互い影響を受けるわけで中々面白い結果となっています。
fender75 amp022

・チャンネルの切り替えはCDSフォトセルが使われています。スイッチングのタイムラグは感じません。全体のワイアリングに使われている白いワイヤーはヨリ線にハンダメッキされたワイヤーですが中々しっかりした良い物が使われています。
fender75 amp023

・後のRED KNOB THE TWINにも採用されたLOW POWERスイッチはプレート電圧を電源のコンデンサで分圧して約半分(521V→262V)にする機能です。LOW側だとミッドハイが前に出て暴れた感じのサウンドになります。これはTHE TWINでも同じような傾向です。こういう多機能且つ当時のクオリティーの高いパーツの使い方を見てみると良い物はいつの時代になっても通用するものだとあらためて感じますね。
fender75 amp024


コメント

  1. slo | URL | W6gDbcxg

    Re:・fender 75 amp レストア#5

    こんにちは。いつも楽しく読ませていただいてます。

    もう15年以上前のことですが、Fender 75と年代が近いTwin Reverb(UL接続、プルSWつきマスターVOL)をレストアした経験があり、内部パーツの写真も懐かしいです。

    アイビーカラーのコンデンサについてですが、そのレストア当時は私もCDE(Cornell Dubilier Capacitors)製だと考えていて、個人的に「ネイビードロップ」など愛称をつけていました。オレンジドロップ418Pあたりが王道と考えていたので、考えなくあっさり取り外していましたが・・・

    それで、これらの出自ですが、CDE製ではなくて、ITW (Illinois Tool Works) という会社で、 PAKTRONというブランドでも知られていたもののようです。
    http://www.terapeak.com/worth/vintage-itw-paktron-for-fender-dipped-polyester-film-capacitors-14/182120762751/
    http://www.thegearpage.net/board/index.php?threads/fender-blue-molded-blob-caps-why-type-of-capacitor.1495738/

    取り外したパーツもいまだ保管してあるので、暇も見て現代のアンプに試してみたいですね。

  2. Castman | URL | 4A9T8td.

    Re:・fender 75 amp レストア#5

    耳寄りな情報をありがとうございます。そうだったんですね、どうりでCornell navyとヒットしないわけです(笑)

    このアンプのちょっと前、レストアされたという銀ツインと同時期?シルバーデラリバ整流管仕様をレストアしましたがこれがまた息を飲む素晴らしいサウンドでした!

    yamaha-soldano-t50cで使われているicc製もzosoなどと交換してみましたが意外にも元の方が良かったりして。この世界は奥が深いです。今回色々と大量に買ってみましたmojotone製のキャパシターが大変気に入りまして、ampeg-vl-1002のwimaを総入れ替えしてみてはどうなるか等と思いました。

    UL接続は賛否ありますが特有のシャリシャリした倍音はハイゲインリードトーンに15インチとの相性は意外にいいのかなとも思いますが、5結での差が気になりますのでいずれ切り替え式にしてみます。

  3. slo | URL | W6gDbcxg

    Re:・fender 75 amp レストア#5

    またお邪魔します。

    私の日陰なマメ知識がお役に立ってよかったです。それにしてもCastmanさんの探究心と実行力には感服です。私はハンダゴテからだいぶ遠ざかっていますが、環境を復元してやってみようかな、、と思うほどです。

    http://www.mojotone.com/support/kb-capacitor/Mojotone-Dijon-Caps-FAQ
    Mojo Tone/TADのは、Dijonっていう名前なんですね。どこかに製造させてるんでしょうけど、構造やピンの根本で密閉されたかんじを見ると、スピーカーのネットワークなんかで使われるタイプ?を選択してるようです。

    低価格かつ、ちょうどいい容量が選択できるのは、いいですね。このタイプは防湿面など経年変化の耐久性もありそうです。オイルコンなんかだと倍以上の容量になっちゃったりしますもんね。

    http://d.hatena.ne.jp/tnakada/20120904/1347108432
    指月(Shizuki)のコンデンサでいうと、こういうのに似てます。てことは、指月の80年代あたりが狙い目だったりして。。。

    http://www.thevintagesound.com/ffg/schem/twin_reverb_sf_135_schem.jpg
    銀パネULツインの兄弟で、そういえばヘッド版+4Ω接続のキャビがありましたよね。現物を見た記憶はあまりないですが、DUAL SHOWMAN REVERB、QUAD REVERB、SUPER SIX REVERB、と。

    他メーカーに対して苦戦のあとを感じます。

    フェンダーの王道ラインではプリ側の基本的なつくりや位相反転段はずっと変わらずですが、この時期のツイン級の出力トランスはまあまあごっつかったので、15インチをセレクトするというのはなかなか乙かもしれません。

    話がトビトビになってしまいましたが、またおじゃまさせてください。

  4. Castman | URL | 4A9T8td.

    Re:・fender 75 amp レストア#5

    いろんなアンプでレストアついでにカップリングの銘柄を変えてみたりしているのでが今回のmojotoneキャパシタには驚きました。余分な帯域が出ていないのでギターアンプにピッタリです。

    1982年のロッキンfでの製作記事に12AX7を2本使った3段増幅+バッファのプリアンプがあり。当時、リードの傾斜ケースに収めて製作しました。その時分には今のように世界中のキャパシターが自由に~というわけにいかず、地元のニノミヤで買ってきたのが黄色いSHIZUKIのフィルムキャパシターでした。

    先だって出版されたアメリカのアンプビルダーの真空管ギターアンプ実用マニュアルという本の中に有名ビルダーへのインタビューがあって、今はトランスメーカーやキャパシターメーカーなど小ロットでの製品開発にも積極的だとか。流石はアメリカ。マーシャルの復刻キットで有名だったMETROAMPはトランスの絶縁体、キャパシターと凝りに凝った復元具合でしたがあれじゃあ採算がとれるわけがなく潰れてしまいました。あそこのERA12000シリーズを買いそびれたのが悔やまれます。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://castman.blog64.fc2.com/tb.php/442-24e6a1e3
この記事へのトラックバック


最新記事