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・YAMAHA SOLDANO T50Cのゲインアップ改造

2020年01月23日 23:15

・マイク・ソルダーノがYAMAHAとコラボしたこのアンプ。中身もパーツ類はすべてアメリカ製、基盤レイアウトの仕方や各増幅段の定数なども含めてYAHAMAのアーキテクチュアは微塵も感じられません。ソルダーノの歪の特色はきめの細かい歪、それだけにストラトキャスターのシングルコイルではもう一押しの粘りとゲインが欲しいと常々考えていました。
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・まずはシャーシを引っ張り出してひっくり返します。特パワー管を割ったりしないようトランスの頭に板をかませて工作台に乗せます。
最高でDC470Vの箇所もあるので感電に注意!直前まで通電していた場合はケミコンに高圧がチャージされ残っていますのでまずはそれを下げますがやり方は簡単スイッチを切るときにスタンバイスイッチはオンのままにして先にメインのパワースイッチを切ります。スタンバイをオンのままにしておくと10数秒で数ボルトまで下がってくれます。
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ソルダーノの回路を見ていきましょう、ヘッドアンプ(赤1)はプレート負荷抵抗が220kとゲインが高めに取られています。カソードのバイパスコンデンサ1μはフェンダーの25μに比べずいぶん小さくて低域がカットされています。ちなみにここを25μにしてみたところブーミーになってしまいました。送り出しの出力インピーダンスやカップリングコンデンサの値との関係もあってそう簡単にはいかないところですね。大きくするとピュアなピッキングニュアンスが失われるのでここはこのままでいきます。2段目(赤2)も同様にこのままです。

3段目が(赤3)他のハイゲインアンプと定数が大きく違うところです。ドライブチャンネルのゲインの深さは2段目×3段目で決めており、結論から言うと今回はここのカソードバイパス回路に流れる電流を変えるとゲインとピッキングニュアンスが大きく変わりました。
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・我が家にある主なハイゲインアンプ3台のプリアンプ部カソードバイパス回路の定数を比べてみたのが下の値、、、試しに3段目のバイパス回路にパスコンを入れてみたところゲインが上がりすぎて発振気味の音になってしまいました。色々とやってみてバイパスRの39KΩに並列にRを抱かせ合成抵抗値を下げることでゲインを上げていきました。
○FENDER 75
①25μ 1.5k  ②25μ 1.5k  ③25μ 1.5k

○FENDER THE TWIN
①22μ 1.5k  ②0.68μ 2.7k ③0.68μ 1.5k

○YAMAHA SOLDANO T50-C
①1μ 1.8k  ②1μ 1.8k ③無し 39k
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・カソードのバイパスRの両端をプローピングしてパーツをとっかえひっかえしてギターを弾いていきます。主に歪の深さとピッキングの反応を聞いていきますが値を試すのに便利な方法ですね。
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・やはり3段目はどんな値のパスコンを付けてもゲインが上がりすぎて可聴域以上では発振している感じの音です。
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・いろいろやってみてシングルコイルでももう一伸びのゲインアップとピッキングニュアンス、ノイズとの兼ね合いで丁度良いゲインが決まりました。
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・後々の変更も考え基盤に新たに0.8ミリの穴をあけて並列に配線することにします。元々ある39Kに47Kを追加して合成抵抗=21Kで行くことにしました。ソルダーノの基盤はハンダ面が部品の実装面にあって実質PtoPと変わらない整備性で便利にできています。その点、赤ノブツインやAMPEG1002は基盤やボリューム類を外す必要があって大変ですぞ~。
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・実装が完了、簡単ですが効果は絶大。ハンダは70年代のケスター44を使いました。以前交換したフィリップスのマスタード0.022μも映っています。
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・このアンプは以前バイアス回路も並列2系統に作り替えました。バイアスのレンジも切り替え可能にしていますのでKT88,KT66,EL34,6L6GC,6V6GT,EL84(変換ソケット併用)とほとんどのパワー管を左右DCバランスを完全一致させることができます。
こうしておくと、ペア管のうち片方だけ切れた場合も別のペア外れの真空管を持ってきてもDC的には左右揃えることができます。
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・確か80年代に買っておいたシルバニア製の6L6GCでバイアスをとっておきます。20代の前半にまだ当時は安かったUSA製のN.O.Sをかなりの数買い集めました。  ストラトのシングルコイルでのゲインがどれだけ上がったかというと大体今までのフル10の位置が7.5ぐらいの位置で出ます。ピッキングにも粘りが出ていい感じでコモルことなく抜けてくれます。もっと紆余曲折、大変な作業になるのか?と思っていましたが2時間くらいで完了!お手軽ですが狙い通りの結果となりました。
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・このT50-Cは正規輸入品で裏にAC100Vのシールが貼ってありますが実際には120V仕様です。ACを120Vまで上げて初めて各真空管のヒータ電圧が正しくAC6.3Vになるため調整も使用も電圧を120Vまで上げてから行います。
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・スライダックトランスの種類でもサウンドが大きく変わるんですよ。他に東芝や三菱製のスライダックトランスも持っていますが今一ですね。このトランスは音が立つというか艶や立体感が出て全くの別物です。内部の配線や出力コンセントなども安全対策を考えて配線をやり直しています。
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