ジミのマーシャル

2009年05月02日 23:42

やっぱり予想していた通りGWの前半は仕事でした。4日か5日には休めそうなので家族で通天閣のじゃんじゃん横丁食べ歩きです。もちろんパーツの買い付けもね!

さてさて、ご本家マーシャルからハンドワイヤリングシリーズとして68年の復刻でEL34バージョンの100Wスーパーリードと限定版JIMIモデルと称してKT66バージョンの100Wヘッドが発売されています。EL34はヘッドルームが浅くて歪みやすいいわゆる王道サウンドですがKT66はオーディオアンプの使用例が多くあんまり歪みません。音源などから見分ける場合の特徴ですが、EL34はある程度音量を上げるとギター側のボリュームを下げた場合にもハイ落ちせずパリーンとした余韻が残りますが、KT66は6L6GCと同じようにギターボリュームを下げた場合にハイが落ちてしまいます。どちらが良いかは好みの問題ですが私はやっぱりEL34の余韻が大好きです。

この写真はjimiが使用していたJTM-45ヘッドです。KT66が2本使用されていました。多分レコーディングスタジオや小さなクラブでのギグに使われていたのでしょう。このヘッドに描かれている”J.H EXP"のステンシルマークは1969年の1月にローディーのジョン ダウニング氏によってすべてのヘッドとスピーカーキャビネットに入れたれたそうです。ウッドストックのサイドステージ風景でもこのマーク入りのヘッドとキャビが写っていました。このときのキャビネットは現在復刻されている”100”マーク入りです。
marshalljimi.jpg

資料によりますと、JTM45シリーズからステップアップしKT66真空管を4本使った初めてのマーシャル100Wモデルが出たのが1966年だそうです。1967年製のマーシャルはebayでの画像でたまに見ますがEL34ですからKT66モデルはごく初期の一時期だけだったのかもしれません。

1968年、本格的なツアーに向けて、J.H EXPのイクイップメントマネージャーだったジェリースティッケルズが各社に機材の提供もとめて回り、68年の前半にはフェンダーから4本のストラトキャスター(あのブラックとホワイトを含む!)とデュアルショーマンなどの大型アンプのディストリビューションを取り付けたようです。でも、ぜんぜん歪まないフェンダーアンプ(おそらくウィンターランド’68なんかはフェンダーかも)に嫌気をさしたジミにSUNのエンジニアが機材の提供を持ちかけて68年の後半はサンのアンプを使ったそうです。これがまた過酷なツアーには全く役立たずだったようで翌1969年からは我々のよく知る3段積みのマーシャルの登場と相成ったようです。彼が使っていた1969年のマーシャル100WはEL34が4本使われているいわゆるハンドワイヤリングプレキシモデルです。
これは現存するジミが使用したマーシャルの製造番号です。
jimimarshall.jpg

次にこれがマーシャルの製造番号表です、私のはCシリアルですので1971年製となります。ちなみに68年製は良く歪み、69年70年があまり歪まず、71年は又良く歪むといった具合にコロコロ変わるようですが確かにボリュームを少し上げるだけでナチュラルにディストーションし出す感じです。
seli.jpg


1969年にノエルレディングが一人の優秀なローディーを連れてきます。ザ ナイスというバンドのイクイップメントローディーだったエリックバレット氏です。このとき以降彼はジミが死ぬまで苦楽を共にすることになります。ステージの映像を見ても機材のセッティング風景には素早い身のこなしのエリックがたびたび登場し、トラブル時には”ヘイ! エリック”のジミの掛け声がかかります。

ジミヘンドリックスのブートレッグはアナログレコード時代に200枚以上集めていましたが私にはどうも67年や68年のジージーと壊れたラジオのようなファズ、安定しないアンプ、ピィーっと発振してしまうワウなどお世辞にも最高とは言いがたい内容が多かった気がするのですが、69年以降はファズやワウの選別とストック管理、アンプの調整などをエリックバレットがしっかりとしていたようです。特に初期によくあるライブの後半にアンプのフューズが飛ぶ、音がしょぼく小さくなる(何れもプレート電流過多に因る溶断と熱ダレ)様なトラブルが全くなくなるのでパワー管の交換とバイアスの調整なんかはエリックがやっていたのではないかと想像できます。他にはユニバイブのインテンシティー調整はロジャーメイヤーがしていたそうですが彼はマーシャルアンプのワイヤリングについての記述はどの資料にも残っておりません(但し、サウンドシティーアンプのトラブルでのリヤワイヤリング作業を行った)でしたのでエフェクターだけだったのでしょうね。
最近の10年間はスタジオでの未発表音源、69年、70年の大学学園祭や未発表ライブ音源などリマスター時のノイズ除去技術のおかげもあるでしょうがギターのサウンド自体が素晴らしい物ばかりと感心します。

エ~結局のところ66年のイギリスに渡った直後と翌67年の前半はkt66の100Wと45Wを使い、68年はフェンダー、サウンドシティー、サン等で、69年の5月以降70年の11月まではEL34の100Wというのがつじつまの合うところではないでしょうか。

エリックバレットの記述ではjimiは先ずボリュームをフルにしていたそうなのでファズフェイスをかけていないときでもかなりのゲインがあったのもうなずけます、この時期のサウンド、プレイ、共に一押しがstageの3枚目に収められていた'69サンディエゴです!クランチのサウンドも最高でゲルマファズも最高!私はこのCDでジミが客とおしゃべりしながらやるオブリガードまでコピーしました。まァ~病気です、ハイ。
sandiego.jpg



コメント

  1. よすけ | URL | -

    Re: ジミのマーシャル

    こんばんは~。

    詳しい解説ありがとうございます。Jimiがアンプでトラぶってたのは色んな要因がからんでたんですね。
    ワイト島はかなりダークな感じの音質ですが生々しくて好きですよ~。

  2. ごり | URL | 9zOzYU0I

    Re: ジミのマーシャル

    こんばんは

    詳しい解説ありがとうございます。
    あのトンデモナイお値段の復刻版KT66仕様はジミのマーシャルでも最初期のモノを復刻したということなんですね・・・。

    ところでブート200枚って・・・スゴイ・・・スゴイです。

    私も最近はジプシーズやワイト島が好きです。

  3. Castman Hendrix | URL | 4A9T8td.

    Re: ジミのマーシャル

    よすけさん、こんばんはー、

    jimiの資料は英語ではたくさんあるのですが私は英語が駄目なんです。マーシャルって元はフェンダーのコピーですがなぜあんなに音が違うのか色々と調べてみましたら、やっぱり入力ゲインを大きくとって歪みやすくしているのと思い切ったローカットフィルターがありました。最近分かってきたことはエフェクターもアンプも低域はどこか1箇所でカットしてから増幅してトランスとスピーカーの表面積で低域を出すのが正解だということです。きょうはNFB帰還量を動かしてみましたが、小さい音ではあまり変わらずでしたので68年と同じ定数に変更しました。赤ノブでオールドマーシャルと同じサウンドが出るか実験したのですが、ドライブチャンネルのゲイン4にしてバイアスを浅くしてからイコライジングするとマーシャルと同じヒ~ンという余韻が出ました、赤ノブ恐るべしです。

  4. Castman Hendrix | URL | 4A9T8td.

    Re: ジミのマーシャル

    ごりさん こんばんは。

    70年代のミュージックマガジンやロッキンエフの巻末にjimiのブート特集なんかがありそれを元に集めてはみたのですがはっきり言いまして7割くらいはカスをつかまされたと思います。同じ68年オリンピアでの音源でも音質をわざと落としてあったり編集して曲順がバラバラだったり、ひどいのになりますと違う日の音源などざらでした。日本では岩井博義氏という方が有名なコレクターです。フランスだったかイタリアだったか忘れましたが物凄いコレクターがいましてこの人はザザビーのオークションでjimiのウッドストックストラトを入手したそうです。

    私はjimiとzepが主でしたが全て売ってしまいましてキャスティングロッドに化けてしまいました。ZEPはプレゼンスが大好きでその曲が入っていたブートは殆ど買ったと思います。でも1972年の大阪公演4枚組みLPがノイズに埋もれて聞き取れないという悲しい目にもあいました。ジミの音源は新宿に凄い在庫のブートレグショップがありましてカタログで注文したりして取り寄せましたが、まぁ何といいますか無駄づかいでしたね~。私の20歳代の少ない給料は殆どレコードとフェアレディZの改造費に消えてしまいました、あ~残念です。

    最近は6枚組みのVOL1とVOL2の計12枚組みというのを買いましたがナントちゃんとした音源は2枚だけで卒倒しそうになりました。

  5. JAKE(白帯) | URL | z8Ev11P6

    Re: ジミのマーシャル

    Castman師範は、ジミの機材研究とブートのコレクションも凄いんですね!

    そういった記事も、Blogで読ませていただけたらうれしいです。

    ZEPのアルバムでは、私もプレゼンスが好きであります!

  6. Castman Hendrix | URL | 4A9T8td.

    Re: ジミのマーシャル

    JAKEさん こんばんは、

    機材の研究なんてそんな、とんでもないですよ。英語がJAKEさんくらいできればアンプのサイトなんかでもっとできるのですが、、、まさかアナログのターンテーブルが今のように復活するとは思えなかったので全てコレクターの方に買ってもらったんですよ。

    ZEPの永遠の詩なんかもドイツ盤のカッティングレベルが高くて国内ワーナーのとは別格の音でした。ZEPは凄く高音質のレベルの高いのを発売しているブートメーカー屋さんのがとっても安心して買えましたよ~

    jimiのブートは同級生の女の子に凄く詳しい子がいてたくさんダビングさせてもらいました。自分で買った物はハズレが多くてロニーヤングブラッド物とか他にビッグバンドスタイルのギター入ってる?とかわけのわからないものが多くて散々な目にあいました。今驚きますのが昔はノイズフルで録音レベルが低かった物が今、cdで素晴らしい音質で発売されていることです。

    後期zepのあの4時間にも及ぶプログレッシブさ爆発の頃が最高に好きなんです。でもロバートプラントの声は73年頃までが最高で、75年くらいからのブートではハイトーン箇所を崩してごまかすのが凄く多くて、、これは残念でした。

    大阪のデパートの特設会場で”廃盤祭り”なんかが良くやっていまして、カットアウト盤や輸入盤の再発廉価盤をたくさん買い集めました。阪急東通り商店街というところに”LPコーナー”という輸入版専門店がありましてココで国内未発売の音源を捜していました。ACDCなんかは最初の何枚かは輸入盤でしか入手できずおまけにあの時代のアトランティックレーベルの盤が薄くて最悪で良く反っていました。アメリカ盤のワーナーの盤はとてもゴツくてしっかりしていました。
    この頃の音質はまだなんとなくコモリがちなのが多かったように思いますが、KISSのDESTROYERというアルバムが出たときにドラムのクリアで迫力のあるサウンドにビックリした記憶があります。最近、ヴァンヘイレンがデビュー前にジーンシモンズと一緒に録ったデモテープというのを聞いたのですが、曲は同じでもアレンジや音質がメッチャもっさくて1stのデッドテンプルマン氏のプロデュース力の凄さを思い知らされました。

    うちの父も若い頃は凄いオーディオマニアでアメリカから輸入した馬鹿でかいステレオセットがで~んとあったのを覚えています。絶対に触らせてくれませんでしたが、こっそりと黄金バットのソノシートをかけて聞いておりました。SONYのオープンリールデッキがありましてこれは後にギターの耳コピに大活躍しました、夜になると近所の商店の若ダンナさんらが集まってきてどうやらうちのオーディオセットと映写機を使ってブルーフィルムの鑑賞会をやっていたようです、1968~1970年頃の話です。今、うちの実家の方に1950年代~1960代後半くらいまでの輸入盤のコレクションが沢山残っていてハワイアンやロカビリーが多いのですがこの頃の盤はLPと同じサイズで78回転、そしてナント盤の厚さが5ミリくらいあるものが多くてレコードの棚は重くて重くて動かすことができないくらいです。近く、このレコードを全て処分しようと思いますがとんでもないお値打ちの物がひょっとしたらあるかもしれませんね。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://castman.blog64.fc2.com/tb.php/83-e456999f
この記事へのトラックバック


最新記事