・ALNICO SPEAKER 10インチ

2016年11月01日 22:06

普段12インチのスピーカーばかり使っていましたので10インチ搭載のアンプ入手を機に色々集めてみました。これ以外に、セラミックのCELESTION VINTAGE 10が2発あります。

・CELESTION G10 GOLD
真偽は別として、経験的にはダストカップの高さと面積が大きいスピーカーは中低域が豊かに鳴る傾向にあります。FENDER THE TWINに搭載のエミネンスOEMスピーカーやエミネンスのTONKER等がそれに当たります。
celestion-g10-gold.jpg

・JENSEN P10R
これが元からついていたスピーカーです。ヌケが良く軽やかに鳴ります。ブレークアップが早くスピーカーディストーションも豊かです。エージングが進んでいて良い状態でこの3つのスピーカーの中では同じツマミ位置では最も音量が大きく出ます。
jensen-p10r-01.jpg

・WEBER 10A100
モデルコンセプトは上のP10Rのリプレイスメント用です。まだまだ慣らし運転期間ですが印象としてP10Rよりも中高域が厚い印象です。P10Rが軽いというかパリパリした感じだとするとこっちはもっとギシギシしたピッキングのコンプレッションノイズが目立ち厚みが感じられます。大きな音で慣らしが終わるとどう変化するか楽しみです。
fender 75の出力でも鳴らしてみましたが、こちらもearly breakupでコンプレッションの効いた倍音感が目立ちます。
weber10a100-002.jpg

・Weber Alnico Speaker Order

2016年11月01日 00:21

・特定の代理店を持たず入手するには直接オーダーするか国内のショップが輸入した物を購入するかですが私は細かい仕様を指定できるため迷わず直接オーダーしました。10インチと12インチのどちらもアルニコマグネットのスピーカーです。
WEBER VINTAGE SERIES
10A100 8Ω
12A125-O 8Ω
weber-alnico-10a100-01.jpg

・2016年10月3日にオーダーして到着したのが10月31日でした。仕様はそれぞれ、、、
 10A100 15W / STANDARD DUSTCAP / NO DOPE /
 12A125-O 30W / STANDARD DUSTCAP / NO DOPE /
ダストカップは高域を減衰させたい場合はH(HEAVY)も選択できますが、CLASS A駆動スタイルのアンプでのサウンドの特徴として、赤ワインでいうフルボディな中低域の張り出し感を中和させる意味でSTANDARDを選択しました。

同様にWEBERではコーン外周部分に樹脂を塗り込んで(DOPE)倍音を減衰させトーンキャラクターを調整する選択ができます。
NO DOPE / LIGHT / MODERATE / HEAVYの4種類です12インチはFENDER DELUXE REVERBⅡに使う予定です。12インチの方はLIGHT DOPEを指定しましたが到着した物はNO DOPEでした。流石はアメリカ人!むかし乗ったことのあるV8カマロ5000ccは左右で違う長さのサスペンションコイルが,,,  このdopeっという仕組みどういう樹脂を塗るのか分かれば後に自分で調整してみようと思いました。

オーダーする際の注意ですが、webサイトではフレームのカラーが6種類選べる仕組みですがスタンダード色のグリーン以外を選択した場合、、アルニコマグネットのベルカバーが送られてこない可能性が大であると思います。
weber-alnico-10a100-02.jpg

・マークサンプソンが設計したアンプSTAR NOVA 110用に3つのスピーカーが揃いました。他にもセラミックマグネットスピーカーも仕入れようと思いましたがCLASS Aという事もあり今回はアルニコに絞って揃えることにしました。それぞれ、、、
 JENSEN P10R 8Ω   25W 重量1.4kg dopeは無い dustcap スタンダード
CELESTION G10 GOLD 8Ω 40W 重量2.8kg dope多め dustcap大きい
WEBER 10A100 8Ω  15W 重量2.0kg dopeは無い dustcapスタンダード
weber-alnico-10a100-03.jpg

・celestion のalnico G10 GOLDは小音量時だとへヴィーなコーンなのでどうしても鳴りきらない印象を受けますがWEBER 10A100は立ち上がりも速く倍音豊かです。これから数か月かけてのエージングでどのように鳴っていくかとても楽しみです。
weber-alnico-10a100-04.jpg


・SONY ギターアンプラジオ ICF-9090 調整 #2

2016年10月27日 23:19

・新品のデッドストックですのでメッキパーツや金属パーツもピカピカで気持ち良いです。内部の基盤にもホコリの侵入が全く無いので39年間箱入りで保存されていたんでしょうね。
icf-9090-12.jpg

・輸出仕様があった場合は海外で回路図や調整マニュアルが殆どの場合タダで入手できるのですが、このセットはおそらく国内だけの発売だったため国内版のサービスマニュアルを大枚はたいて購入しました。実はこのアンプラジオ本体はタダ同然の価格で買えましたがサービスマニュアルの方が高かったのです。購入したマニュアルpdfは印刷不可のパスワードが掛けられていたためこれを先ずは解除しておきます。
icf-9090-07.jpg

・最初ギターをインプットして弾いてみて入力感度がかなり低いなと感じていましたが、やはり回路図を見るとhi側で10kΩ,low側で20kΩ。実際インプットしてみてもlow側の方が音が大きい!しかもlow側にはディスクリートのプリアンプが1段ついています。ギターアンプ屋さんの頭で見るとハイとローの感度が逆、さらにインピーダンスそのものが低すぎます。後に実際のミキシングセッション使用法で述べますがラジオPA屋さんとの考え方の違いが面白いですね。
パワーアンプはパワートランジスタのプッシュプルエミッタフォロアファイナルで出力トランスをドライブさせています。凝った方式ですね!ふつうラジカセやオーディオセットにギターをインプットして音量を上げた際には低域割れを起こしますが”ギターアンプラジオ”と銘打つにあたっての低域の再現性の確保だとサービスマニュアルにも説明されていました。
ICF-9090-AMP-SCHEMATIC.jpg

・ラジオ部門の構成は流石この時代のコスト度外視ぶりが伺えます。エアバリコンなんかはホコリ防止のケース入りです。バリコン軸にホコリが付いて湿度で錆びるとガリが出るのでそれの予防ですね,,,,調整箇所も満載で受信周波数帯の上限と下限全域で高感度に調整可能です。ディスクリート部分のトランジスタ等はいくらでも代替え品がありますがコア入りのマイクロインダクタやコイルなんかはもう製造しているメーカーがありませんので特にFMチューナーの修理などでは1個のコイルを交換するためにもう1台同じチューナーを購入するというようなことになります。そんなめんどくさいことを~?ラジコがあるでしょう!と。でもこの時代のラジオやステレオチューナーは音の深み、受信感度の凄さ、選択度のフィルターのキレが別次元のモノなのです。
ICF-9090-RADIO-SCHEMATIC.jpg

・fender 75 amp レストア#8

2016年10月25日 21:50

・FENDER 75 AMP用に用意した真空管はご覧ととおり、KT-66 EL-34 6L6GC等々,IPもそれぞれ高低ありますがどんな組み合わせでも使用可能なようにデュアルバイアス機構を作ったわけです。
fender75 amp037

・手持ちの中で最も高IPだった80年代シルバニア製6L6GCもバッチリ適正値で使用可能になりました。ちなみにこの管は改造前にはアイドリングで80mA流れていた物です。
fender75 amp038

・このアンプにはTREBLE MIDDLE BASSそれぞれがプルブーストする機能がありますがノーマルではミドルのブースト量が小さく帯域も少し低域寄りの感有りの印象でしたので、リベラ期のミッドブースト(ゲインブースト)同様に派手にゲインを上げて帯域も少し高域寄りにしてみます。コンデンサの銘柄と容量でサウンドを、パラで入るレジスターの大きさでブースト量を決めます。
fender75 amp039

・今まではポリエステルフィルムの中では結構いい感じだと思っていたこのSozoコンデンサですが、、、ちょっと薄い、パサパサ感の印象。
fender75 amp040

・アメリカから個人輸入したMojo toneの黄色いマスタードレプリカコンデンサー!初めて使いましたが私の好きな美味しいミッドハイのジョリジョリ感が一杯であまりの素晴らしさにちょっとショックを受けてしまいました。聴くところによるとドイツのTAD(Tube Amp Doctor)の同製品と製造元が同じだそうです。ブースト量は控えめだったオリジナルの100kΩからいろいろやってみてとりあえず5MΩでシャーシに収めます。美味しい帯域とゲインがグッと上がってストラトキャスターで素晴らしいリードトーンになりました。
fender75 amp041

・マイフェイバリットの一人であるクロスウィンドの小川銀次氏が愛用したこのアンプ。グレコアレンビック型特注ギターと共に1982年のライブにて目の前数メートルで聴いた”Mira"という曲での伸びのある素晴らしいサウンド。エミネンス製と思われる15インチスピーカーのガッツある低域とジューシーなミッドハイ、、、時間をかけてじっくりレストアした名器が完璧な状態で蘇りました。
fender75 amp042



・SONY ギターアンプラジオ ICF-9090 調整 #1

2016年10月24日 20:44

・1977年発売、SONY ICF-9090 ギターアンプ機能付きの2バンドラジオです。当時中学1年生でしたがもちろんリアルタイムで店頭で見ました。スカイセンサーやクーガ2200全盛期にちょっと変わり種の印象を受けたのを思い出します。
icf-9090-01.jpg

・ギターアンプとラジオという私にとって大好きなものが合体してるんですから当然以前から狙っていましたが今回運良くほぼ新品に近いデッドストック品を入手しました。ちゃんとギターチューナー内蔵でAのトーンが出る仕組みです。
icf-9090-02.jpg

・アナログ式のメーターはラジオのシグナルメーターとパワーVUメータを切り替え表示可能です。照明ランプは当然麦球です。柔らかい光がアンティーク感を醸し出します。この頃のソニーの製品は素晴らしいですね、チューニングダイアルの質感や回し心地、周波数表示ドラムの上質感、16センチ8Wの大出力スピーカーによるサウンドどれをとっても文句なしです。
icf-9090-03.jpg

・ギターチューナーの信号が経年でフラッとしていたためこの部分のトリマで校正。
icf-9090-04.jpg

・ピッタリAに合わせました。こういう機能はやっぱりあると便利ですね。

FMラジオの目盛り表示がかなりずれているのと受信感度が下がっていますのでトラッキング調整、レストア編へ続く、、、
icf-9090-05.jpg

・fender 75 amp レストア#7

2016年10月19日 23:45

今月の初めにアメリカのテッド・ウェーバー氏に10インチと12インチアルニコスピーカーを1個ずつカスタムオーダーしました。このFENDER 75アンプには純正でおそらくエミネンス製と思われる15インチ8Ωスピーカーが搭載されていますがこのスピーカーは絶品で上から下まで美味しいところが出て美味しくないところは出さない素晴らしい物です。オーダーしたのはSTAR NOVA 110と FENDER DELUXE REVERB Ⅱの音をさらに追及するためです。月末には出来上がるので今から楽しみです。

長男が来年、エンジニアとしてオハイオ州の会社に約半年出張することになりました。落ち着いたら向こうから送ってもらいたい物がたくさんあり楽しみです。出来ればその間に時間を作って向こうへ行ってみようとも、、、一番の目的はシアトルにあるポール・アレン氏が設立したエクスペリエンス・ミュージック・プロジェクト・ミュージアムでジミヘンドリックスのウッドストックストラトを見ることです。

・さて、フットスイッチの製作に入ります。タカチ製アルミダイキャストのケースにバランスよくパーツを配置します。アンプ側の多極カプラーには写真のようにあらかじめストレート型の端子をはんだ付けしておくと太いリード線も配線しやすくなりこれはナイスなアイデアでした。ちなみに私は”カシメ”を信用しませんので必ずハンダします。
fender75 amp031

・大阪日本橋の共立で買ってきた6芯のマイクケーブルにメス側の端子をハンダ付けして配線しておきます。老眼にはつらい作業です。電子パーツショップとアナログ輸入盤屋の独特の香りにホッとするのは私だけでしょうか?
fender75 amp032

・せっかくですのでLEDはデジットにあった高輝度のブルーとオレンジを使ってみました。共に1個30円です。既定の電圧と電流値にドロップさせるように抵抗値を計算します。ブルーは超高輝度だと目が眩むので程々の明るさにしました。オレンジではなく炎色というのもFUZZで使いましたが中々クールです。取り付けたLEDやスイッチは使用中に必ず緩んでくるので裏から新素材SUボンドを盛って固定しておきます。このボンドは弾力があり結構しっかり固定できるし剥がす場合もエポキシや瞬間に比べて容易ですのでお勧めです。コニシ、セメダイン両社から出ています。
fender75 amp033

・出来上がったら文具屋でエーワンの強粘着ステッカー用紙を買ってきて好きなデザインでシールを作って貼り付けます。私の場合ですが、ロゴマークはadobeのイラストレーターで描いてそのデータをadobeのフォトショップに送り他のイラストと合成して作りました。
fender75 amp034

・使用する真空管は主にEL34と6Ł6GCでエレハモ製の耐圧が許せば6V6GTも,,,と考えています。EL34と6Ł6GCでは若干6L6が浅いバイアスでの使用となりますが問題はヒーターフィラメントの消費電力です。6L6GCは1本あたり0.9アンペアですがEL34は1.5アンペアもあるのでヒーター巻線の容量に余裕がなければトランス2次側巻線が焼き切れてしまいます。しかし、正確な規格は分かりませんが2本のみのシングルプッシュプルなのでどうやら問題はなさそうです。より大きなヒーター電力を必要とするKT88や6550を使う場合は別途6.3Vのヒーター用トランスの増設が必要になるかもしれません。BIAS回路的には30kΩのポットに33kΩのブリーダ抵抗を2組取り付けました。33kの抵抗は一番浅くした場合の電圧を決める役割です。一方、深い電圧はトランスのC巻線電圧により決まります。3つの電圧検出用チップジャックも取り付けます。これも必ず緩みますのでネジロックを垂らしておきます。
fender75 amp035

・シャーシ側にもシールを作り貼り付けます。フットスイッチジャックを1つに統合したおかげでご覧のとおりクールなルックスでシャーシに収まりました。もう1点、このアンプの電源トランスのバイアス電圧を生成するC電源巻線の電圧がマイナス60V内外と中途半端に低く、、、手持ちの70年代6L6GCのアイドリングを適正値に調整するには電圧が不足します。そこでベテランアンプビルダーさんのアドバイスにより、バイアスの取得ポイントを回路図の220Ω1Wの手前側から取ることに変更し結果、-37V~-70V位までの可変範囲と深いグリッドバイアスを得ることができました。
fender75 amp036

・fender 75 amp レストア#6

2016年10月18日 21:10

・パワー管のソケットを交換のため取り外します。配線がしやすいようにスイッチ類を取り外しておきます。
fender75 amp025

・新しいソケットはステアタイト製で端子もしっかりした物を使います。若干シャーシの穴を広げるためにルーターで削ります。
fender75 amp026

・純正のアウトプットパワーチューブのバイアスバランサーを取り外します。中々珍しいパーツなので保存しておくことにします。
fender75 amp027

・この取り外した穴にフットスイッチに使う多極プラグを取り付けるためにシャーシリーマーで拡張しておきます。リーマーやルーターの先端工具はホームセンターに売っているような安物は全くダメです。切れ味が悪いため時間も数倍かかってしまいます。ルーターは歯科技工士さんが使う1本1万円近くするタイプを使い、シャーシリーマーもプロ御用達の工具屋で一番高い物を買うようにします。
fender75 amp028

・bias調整用パーツ取り付け用の縦ラグ板を取り付けます。
fender75 amp029

・2つのパワーチューブに個々にバイアス電圧を供給しますのでとりあえずパーツ箱から東京コスモスの30kBを2つ発掘して取り付けました。30kΩあれば充分な調整幅が取れると思います。
fender75 amp030

・fender 75 amp レストア#5

2016年10月17日 22:03

・プリアンプとイコライザーのコントロール部分です。プリイコライザー型ですので、目いっぱい歪ませるにはヘッドアンプのボリュームと3つのイコライザーのつまみは上げ気味にし、トレブルとミドルのブーストをオンにし、この状態でLEADツマミをフルにすると極小さい音量でシングルコイルのピックアップでもコンプレッションの効いた伸びのある素晴らしいディストーションが得られます。
fender75 amp019

・プリアンプ部分のパーツレイアウトです。カソードバイパスはスプラーグの30Dシリーズ、カップリング類にはコーネルのアイビーカラーのヴィンテージです。→正しくはITW (Illinois Tool Works)製のキャパシター ゲインが高いので各所に発振止めの小さな値のセラミックキャパシターが並列に入れられています。
プリ部12AX7のカソードバイパスのキャパシターとレジスターの値はFENDER定番の25μと1.5KΩです。ここら辺りは90年代以降のハイゲイン多段プリ部とは大きく違う所です。
fender75 amp020

・真ん中のポットがミドルコントロールです。ブースト量を決めるレジスターが100kΩです。聴感上もアップ率がかなりマイルドな印象を受けます。後に、私はここの持ち上げる帯域を少し高域寄りに寄せて、ゲインブースト量もノーマルよりもかなりアップするように変更しました。
fender75 amp021

・リードマスターとマスターボリュームも単なる音量調整だけというわけでなく、どちらかを上げ気味で、どちらかを下げ気味で音量を作るかによって同じ音量でも微妙にピッキングニュアンスやコンプレッションの量が変わります。お互い影響を受けるわけで中々面白い結果となっています。
fender75 amp022

・チャンネルの切り替えはCDSフォトセルが使われています。スイッチングのタイムラグは感じません。全体のワイアリングに使われている白いワイヤーはヨリ線にハンダメッキされたワイヤーですが中々しっかりした良い物が使われています。
fender75 amp023

・後のRED KNOB THE TWINにも採用されたLOW POWERスイッチはプレート電圧を電源のコンデンサで分圧して約半分(521V→262V)にする機能です。LOW側だとミッドハイが前に出て暴れた感じのサウンドになります。これはTHE TWINでも同じような傾向です。こういう多機能且つ当時のクオリティーの高いパーツの使い方を見てみると良い物はいつの時代になっても通用するものだとあらためて感じますね。
fender75 amp024

・fender 75 amp レストア#4

2016年10月03日 22:40

・fender 75 amp レストア#4
リバーブタンクはUSAアキュトロニクス製のスプリング6連タイプです。機構的にも音質的にも全く不具合なく合格。端子部分を磨いておきます。
fender75 amp015

・フェンダー75アンプの回路図です。
イコライザー部分が共通ですので完全2チャンネルではありません。クリーンは2段増幅、リードは3段増幅、その後両チャンネルともバッファ関係を通り位相反転段の手前でもう一度減衰分を電圧増幅されています。ブギーマークⅡをターゲットにしているだけありイコライザのポットには3つともプルブーストがあります。クリーンはフェンダー伝統のブリリアントなスーパークリーン!歪みはアンプ単体でこれだけ歪めば大したものです。後に出たリベラ設計の"Ⅱ”シリーズよりもハードに歪みしかもブギーのように頭がつぶれたりボトムがボケたりしないところが凄い!これは名機だと思います。とにかくリードの音色、弾き心地は素晴らしいの一言です。ウルトラリニア方式と5極管接続3極管接続による違いはまた後述。
fender75 schematic

・回路図を見るとこのアンプには厳密にはバイアス調整機構(グリッドの電位をある程度の幅で調整してパワー管に流れるプレート電流の値を決める)が省略されています。その代りに2本のグリッド電位を10㏀のバランス型ポットを使って微調整できるようになっています。しかし、この場合ほぼ特性がそろったペアチューブの使用が前提であるのとパワー管の電流が元々大きく流れ過ぎない性質のペアー管でないと使えないという制限が付きます。現に、私のコレクションにある80年代のシルバニアの6L6GCは元々プレート電流が大きく流れるタイプだったためにこのアンプに挿すとアイドリングで既に80mAも流れてしまいこれではアイドリング状態で2倍近く流れるわけで使えません。OPT1次側巻線の焼損もおそらくこのプレート電流が適正に調整できず恒久的に過大な電流が流れたことによる故障だと思いました。
fender75 amp016

・そこでいつものように2つのグリット電位を別々に設定できるようバイアス調整機構を新たに組み込むことにしました。しかし、多機能アンプなのでシャーシ内部もギッシリ。リアパネルに2つのバイアスポットと3つの電圧測定用チップジャックを取り付けるだけのスペースがありません。そこで、考えたのがこのアンプのチャンネルスイッチング用端子が2つもあり場所を取るためこれを5極のメタルジャック1個と5極のケーブル1本に作り変えてしまうことにしました。同時に元からあるアウトプットバランスポットも要らなくなるのでそのスペースも使用可能になります。
fender75 amp017


・純正のフットスイッチを改造することも考えましたがこれはそのままリベラのDeluxe Reverb Ⅱに移植しました。ちょうどエフェクター製作用のフットスイッチやダイカストケースがあるのでそれを使うことにしその他必要なパーツを日本橋のデジット、共立、千石、マルツの黄金のパーツ探索ループで調達しました。ちなみに、東京では西から始めて新宿方面の楽器屋、音盤屋と銀座4丁目の聖地で1日、秋葉原本体で1日、神田御茶ノ水方面で1日の3日は必要です。

パソコン隆盛期以降~萌え~まで秋葉原の変貌は凄まじく我々がターゲットにするような店は激減してしまっています。というより、ネットで世界中からパーツが取り寄せられるので昔みたいに買った物を大量に持ち運ぶ手間も無くなりました。ラジオセンター、ラジオデパート、何を買うでもなくぶらついたあのパーツ屋独特の匂い、、、昔はレアなプログレのレコードは梅田のLPコーナーに行ってなければ西新宿を這いずり回る必要がありましたが今はどんなレアな音源でもワンクリックでOK。便利になりましたね(=゚ω゚)ノ
fender75 amp018


・fender 75 amp レストア#3

2016年10月02日 23:52

・fender 75 amp レストアその3、取敢えずオシロスコープで電源のフィルタコンデンサをチェックしましたが全て正常でした。マロリーのヴィンテージスタイルのコンデンサ!素晴らしいルックスです。不具合がないのならこのまま使わせていただきましょう! 余談ですがこのキャパシタンスをむやみに大きくする記事を良く見かけますが、大きくすると先ず最初に低域が少なくなり耳に痛い高域成分が目立つようになります。整流のダイオードにも大きなラッシュカレントが流れて負担が大きくなったりして、、、良く考えて行う方が良いと思います。
fender75 amp010

・到着当初、ひどいノイズはあるものの素晴らしい音色でしばらくそのまま弾いていましたが、ついにノイズが少なくなったと思ったらダイナミクスの無い貧弱な音になってしまいました。観念して故障個所の特定、オシロでは出力管のグリッドまでは信号が来ています。各種電圧の測定の時点で6L6GCのプレートに電圧が来ていません。という事で、アウトプットトランスの1次側巻線のうち片側が断線しています。このトランスは1次側にタップのあるウルトラリニア巻線付きなのでシルバーフェイス期の物と同じです。アメリカからだと送料が高いな~と思案し検索すること暫し、直ぐに国内の業者さんがアメリカの問屋から仕入れたなんと新品のOPTの在庫を持っていて格安で譲ってもらうことができました。感謝。 この故障したOPTは将来カチ割って1次側の巻線を巻きなおして修理してやろうと思い保存することに、、、
fender75 amp011

・修理する際に大事なのは故障個所の特定とその故障はなぜ起きたのかの原因を知ることです。これについては後ほど詳しく解説します。 その他、パワー管のソケット電極などが痛んでいたためステアタイト製のしっかりした物に交換。後ほどEL34も使えるように8番グリットと1番サプレッサーグリッドを繋いでおきそこから1Ω2Wの抵抗を介してアースに落としておきます。
fender75 amp012

・スピーカーグリルがMDF材ですので途中で折れたり劣化してボロボロとクズが剥がれてきますので新たに15ミリ厚の合板を切り出して作ります。強度を考えオリジナルの枠よりも少々頑丈にサイズ変更しました。
fender75 amp013

・交換張り替えたグリルクロスは前回のデラリバⅡや黒ノブtwinに使ったものではなく、アメリカのmojotoneから取り寄せたものでブロックの真ん中に極薄いブルーのラインが入る高級なやつで非常にクールです。グリル枠へのクロスはタッカーで固定。
fender75 amp014


最新記事