・fender 75 amp レストア#8

2016年10月25日 21:50

・FENDER 75 AMP用に用意した真空管はご覧ととおり、KT-66 EL-34 6L6GC等々,IPもそれぞれ高低ありますがどんな組み合わせでも使用可能なようにデュアルバイアス機構を作ったわけです。
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・手持ちの中で最も高IPだった80年代シルバニア製6L6GCもバッチリ適正値で使用可能になりました。ちなみにこの管は改造前にはアイドリングで80mA流れていた物です。
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・このアンプにはTREBLE MIDDLE BASSそれぞれがプルブーストする機能がありますがノーマルではミドルのブースト量が小さく帯域も少し低域寄りの感有りの印象でしたので、リベラ期のミッドブースト(ゲインブースト)同様に派手にゲインを上げて帯域も少し高域寄りにしてみます。コンデンサの銘柄と容量でサウンドを、パラで入るレジスターの大きさでブースト量を決めます。
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・今まではポリエステルフィルムの中では結構いい感じだと思っていたこのSozoコンデンサですが、、、ちょっと薄い、パサパサ感の印象。
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・アメリカから個人輸入したMojo toneの黄色いマスタードレプリカコンデンサー!初めて使いましたが私の好きな美味しいミッドハイのジョリジョリ感が一杯であまりの素晴らしさにちょっとショックを受けてしまいました。聴くところによるとドイツのTAD(Tube Amp Doctor)の同製品と製造元が同じだそうです。ブースト量は控えめだったオリジナルの100kΩからいろいろやってみてとりあえず5MΩでシャーシに収めます。美味しい帯域とゲインがグッと上がってストラトキャスターで素晴らしいリードトーンになりました。
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・マイフェイバリットの一人であるクロスウィンドの小川銀次氏が愛用したこのアンプ。グレコアレンビック型特注ギターと共に1982年のライブにて目の前数メートルで聴いた”Mira"という曲での伸びのある素晴らしいサウンド。エミネンス製と思われる15インチスピーカーのガッツある低域とジューシーなミッドハイ、、、時間をかけてじっくりレストアした名器が完璧な状態で蘇りました。
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・SONY ギターアンプラジオ ICF-9090 調整 #1

2016年10月24日 20:44

・1977年発売、SONY ICF-9090 ギターアンプ機能付きの2バンドラジオです。当時中学1年生でしたがもちろんリアルタイムで店頭で見ました。スカイセンサーやクーガ2200全盛期にちょっと変わり種の印象を受けたのを思い出します。
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・ギターアンプとラジオという私にとって大好きなものが合体してるんですから当然以前から狙っていましたが今回運良くほぼ新品に近いデッドストック品を入手しました。ちゃんとギターチューナー内蔵でAのトーンが出る仕組みです。
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・アナログ式のメーターはラジオのシグナルメーターとパワーVUメータを切り替え表示可能です。照明ランプは当然麦球です。柔らかい光がアンティーク感を醸し出します。この頃のソニーの製品は素晴らしいですね、チューニングダイアルの質感や回し心地、周波数表示ドラムの上質感、16センチ8Wの大出力スピーカーによるサウンドどれをとっても文句なしです。
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・ギターチューナーの信号が経年でフラッとしていたためこの部分のトリマで校正。
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・ピッタリAに合わせました。こういう機能はやっぱりあると便利ですね。

FMラジオの目盛り表示がかなりずれているのと受信感度が下がっていますのでトラッキング調整、レストア編へ続く、、、
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・fender 75 amp レストア#7

2016年10月19日 23:45

今月の初めにアメリカのテッド・ウェーバー氏に10インチと12インチアルニコスピーカーを1個ずつカスタムオーダーしました。このFENDER 75アンプには純正でおそらくエミネンス製と思われる15インチ8Ωスピーカーが搭載されていますがこのスピーカーは絶品で上から下まで美味しいところが出て美味しくないところは出さない素晴らしい物です。オーダーしたのはSTAR NOVA 110と FENDER DELUXE REVERB Ⅱの音をさらに追及するためです。月末には出来上がるので今から楽しみです。

長男が来年、エンジニアとしてオハイオ州の会社に約半年出張することになりました。落ち着いたら向こうから送ってもらいたい物がたくさんあり楽しみです。出来ればその間に時間を作って向こうへ行ってみようとも、、、一番の目的はシアトルにあるポール・アレン氏が設立したエクスペリエンス・ミュージック・プロジェクト・ミュージアムでジミヘンドリックスのウッドストックストラトを見ることです。

・さて、フットスイッチの製作に入ります。タカチ製アルミダイキャストのケースにバランスよくパーツを配置します。アンプ側の多極カプラーには写真のようにあらかじめストレート型の端子をはんだ付けしておくと太いリード線も配線しやすくなりこれはナイスなアイデアでした。ちなみに私は”カシメ”を信用しませんので必ずハンダします。
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・大阪日本橋の共立で買ってきた6芯のマイクケーブルにメス側の端子をハンダ付けして配線しておきます。老眼にはつらい作業です。電子パーツショップとアナログ輸入盤屋の独特の香りにホッとするのは私だけでしょうか?
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・せっかくですのでLEDはデジットにあった高輝度のブルーとオレンジを使ってみました。共に1個30円です。既定の電圧と電流値にドロップさせるように抵抗値を計算します。ブルーは超高輝度だと目が眩むので程々の明るさにしました。オレンジではなく炎色というのもFUZZで使いましたが中々クールです。取り付けたLEDやスイッチは使用中に必ず緩んでくるので裏から新素材SUボンドを盛って固定しておきます。このボンドは弾力があり結構しっかり固定できるし剥がす場合もエポキシや瞬間に比べて容易ですのでお勧めです。コニシ、セメダイン両社から出ています。
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・出来上がったら文具屋でエーワンの強粘着ステッカー用紙を買ってきて好きなデザインでシールを作って貼り付けます。私の場合ですが、ロゴマークはadobeのイラストレーターで描いてそのデータをadobeのフォトショップに送り他のイラストと合成して作りました。
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・使用する真空管は主にEL34と6Ł6GCでエレハモ製の耐圧が許せば6V6GTも,,,と考えています。EL34と6Ł6GCでは若干6L6が浅いバイアスでの使用となりますが問題はヒーターフィラメントの消費電力です。6L6GCは1本あたり0.9アンペアですがEL34は1.5アンペアもあるのでヒーター巻線の容量に余裕がなければトランス2次側巻線が焼き切れてしまいます。しかし、正確な規格は分かりませんが2本のみのシングルプッシュプルなのでどうやら問題はなさそうです。より大きなヒーター電力を必要とするKT88や6550を使う場合は別途6.3Vのヒーター用トランスの増設が必要になるかもしれません。BIAS回路的には30kΩのポットに33kΩのブリーダ抵抗を2組取り付けました。33kの抵抗は一番浅くした場合の電圧を決める役割です。一方、深い電圧はトランスのC巻線電圧により決まります。3つの電圧検出用チップジャックも取り付けます。これも必ず緩みますのでネジロックを垂らしておきます。
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・シャーシ側にもシールを作り貼り付けます。フットスイッチジャックを1つに統合したおかげでご覧のとおりクールなルックスでシャーシに収まりました。もう1点、このアンプの電源トランスのバイアス電圧を生成するC電源巻線の電圧がマイナス60V内外と中途半端に低く、、、手持ちの70年代6L6GCのアイドリングを適正値に調整するには電圧が不足します。そこでベテランアンプビルダーさんのアドバイスにより、バイアスの取得ポイントを回路図の220Ω1Wの手前側から取ることに変更し結果、-37V~-70V位までの可変範囲と深いグリッドバイアスを得ることができました。
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・fender 75 amp レストア#6

2016年10月18日 21:10

・パワー管のソケットを交換のため取り外します。配線がしやすいようにスイッチ類を取り外しておきます。
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・新しいソケットはステアタイト製で端子もしっかりした物を使います。若干シャーシの穴を広げるためにルーターで削ります。
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・純正のアウトプットパワーチューブのバイアスバランサーを取り外します。中々珍しいパーツなので保存しておくことにします。
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・この取り外した穴にフットスイッチに使う多極プラグを取り付けるためにシャーシリーマーで拡張しておきます。リーマーやルーターの先端工具はホームセンターに売っているような安物は全くダメです。切れ味が悪いため時間も数倍かかってしまいます。ルーターは歯科技工士さんが使う1本1万円近くするタイプを使い、シャーシリーマーもプロ御用達の工具屋で一番高い物を買うようにします。
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・bias調整用パーツ取り付け用の縦ラグ板を取り付けます。
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・2つのパワーチューブに個々にバイアス電圧を供給しますのでとりあえずパーツ箱から東京コスモスの30kBを2つ発掘して取り付けました。30kΩあれば充分な調整幅が取れると思います。
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・fender 75 amp レストア#5

2016年10月17日 22:03

・プリアンプとイコライザーのコントロール部分です。プリイコライザー型ですので、目いっぱい歪ませるにはヘッドアンプのボリュームと3つのイコライザーのつまみは上げ気味にし、トレブルとミドルのブーストをオンにし、この状態でLEADツマミをフルにすると極小さい音量でシングルコイルのピックアップでもコンプレッションの効いた伸びのある素晴らしいディストーションが得られます。
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・プリアンプ部分のパーツレイアウトです。カソードバイパスはスプラーグの30Dシリーズ、カップリング類にはコーネルのアイビーカラーのヴィンテージです。→正しくはITW (Illinois Tool Works)製のキャパシター ゲインが高いので各所に発振止めの小さな値のセラミックキャパシターが並列に入れられています。
プリ部12AX7のカソードバイパスのキャパシターとレジスターの値はFENDER定番の25μと1.5KΩです。ここら辺りは90年代以降のハイゲイン多段プリ部とは大きく違う所です。
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・真ん中のポットがミドルコントロールです。ブースト量を決めるレジスターが100kΩです。聴感上もアップ率がかなりマイルドな印象を受けます。後に、私はここの持ち上げる帯域を少し高域寄りに寄せて、ゲインブースト量もノーマルよりもかなりアップするように変更しました。
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・リードマスターとマスターボリュームも単なる音量調整だけというわけでなく、どちらかを上げ気味で、どちらかを下げ気味で音量を作るかによって同じ音量でも微妙にピッキングニュアンスやコンプレッションの量が変わります。お互い影響を受けるわけで中々面白い結果となっています。
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・チャンネルの切り替えはCDSフォトセルが使われています。スイッチングのタイムラグは感じません。全体のワイアリングに使われている白いワイヤーはヨリ線にハンダメッキされたワイヤーですが中々しっかりした良い物が使われています。
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・後のRED KNOB THE TWINにも採用されたLOW POWERスイッチはプレート電圧を電源のコンデンサで分圧して約半分(521V→262V)にする機能です。LOW側だとミッドハイが前に出て暴れた感じのサウンドになります。これはTHE TWINでも同じような傾向です。こういう多機能且つ当時のクオリティーの高いパーツの使い方を見てみると良い物はいつの時代になっても通用するものだとあらためて感じますね。
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・fender 75 amp レストア#4

2016年10月03日 22:40

・fender 75 amp レストア#4
リバーブタンクはUSAアキュトロニクス製のスプリング6連タイプです。機構的にも音質的にも全く不具合なく合格。端子部分を磨いておきます。
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・フェンダー75アンプの回路図です。
イコライザー部分が共通ですので完全2チャンネルではありません。クリーンは2段増幅、リードは3段増幅、その後両チャンネルともバッファ関係を通り位相反転段の手前でもう一度減衰分を電圧増幅されています。ブギーマークⅡをターゲットにしているだけありイコライザのポットには3つともプルブーストがあります。クリーンはフェンダー伝統のブリリアントなスーパークリーン!歪みはアンプ単体でこれだけ歪めば大したものです。後に出たリベラ設計の"Ⅱ”シリーズよりもハードに歪みしかもブギーのように頭がつぶれたりボトムがボケたりしないところが凄い!これは名機だと思います。とにかくリードの音色、弾き心地は素晴らしいの一言です。ウルトラリニア方式と5極管接続3極管接続による違いはまた後述。
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・回路図を見るとこのアンプには厳密にはバイアス調整機構(グリッドの電位をある程度の幅で調整してパワー管に流れるプレート電流の値を決める)が省略されています。その代りに2本のグリッド電位を10㏀のバランス型ポットを使って微調整できるようになっています。しかし、この場合ほぼ特性がそろったペアチューブの使用が前提であるのとパワー管の電流が元々大きく流れ過ぎない性質のペアー管でないと使えないという制限が付きます。現に、私のコレクションにある80年代のシルバニアの6L6GCは元々プレート電流が大きく流れるタイプだったためにこのアンプに挿すとアイドリングで既に80mAも流れてしまいこれではアイドリング状態で2倍近く流れるわけで使えません。OPT1次側巻線の焼損もおそらくこのプレート電流が適正に調整できず恒久的に過大な電流が流れたことによる故障だと思いました。
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・そこでいつものように2つのグリット電位を別々に設定できるようバイアス調整機構を新たに組み込むことにしました。しかし、多機能アンプなのでシャーシ内部もギッシリ。リアパネルに2つのバイアスポットと3つの電圧測定用チップジャックを取り付けるだけのスペースがありません。そこで、考えたのがこのアンプのチャンネルスイッチング用端子が2つもあり場所を取るためこれを5極のメタルジャック1個と5極のケーブル1本に作り変えてしまうことにしました。同時に元からあるアウトプットバランスポットも要らなくなるのでそのスペースも使用可能になります。
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・純正のフットスイッチを改造することも考えましたがこれはそのままリベラのDeluxe Reverb Ⅱに移植しました。ちょうどエフェクター製作用のフットスイッチやダイカストケースがあるのでそれを使うことにしその他必要なパーツを日本橋のデジット、共立、千石、マルツの黄金のパーツ探索ループで調達しました。ちなみに、東京では西から始めて新宿方面の楽器屋、音盤屋と銀座4丁目の聖地で1日、秋葉原本体で1日、神田御茶ノ水方面で1日の3日は必要です。

パソコン隆盛期以降~萌え~まで秋葉原の変貌は凄まじく我々がターゲットにするような店は激減してしまっています。というより、ネットで世界中からパーツが取り寄せられるので昔みたいに買った物を大量に持ち運ぶ手間も無くなりました。ラジオセンター、ラジオデパート、何を買うでもなくぶらついたあのパーツ屋独特の匂い、、、昔はレアなプログレのレコードは梅田のLPコーナーに行ってなければ西新宿を這いずり回る必要がありましたが今はどんなレアな音源でもワンクリックでOK。便利になりましたね(=゚ω゚)ノ
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・fender 75 amp レストア#3

2016年10月02日 23:52

・fender 75 amp レストアその3、取敢えずオシロスコープで電源のフィルタコンデンサをチェックしましたが全て正常でした。マロリーのヴィンテージスタイルのコンデンサ!素晴らしいルックスです。不具合がないのならこのまま使わせていただきましょう! 余談ですがこのキャパシタンスをむやみに大きくする記事を良く見かけますが、大きくすると先ず最初に低域が少なくなり耳に痛い高域成分が目立つようになります。整流のダイオードにも大きなラッシュカレントが流れて負担が大きくなったりして、、、良く考えて行う方が良いと思います。
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・到着当初、ひどいノイズはあるものの素晴らしい音色でしばらくそのまま弾いていましたが、ついにノイズが少なくなったと思ったらダイナミクスの無い貧弱な音になってしまいました。観念して故障個所の特定、オシロでは出力管のグリッドまでは信号が来ています。各種電圧の測定の時点で6L6GCのプレートに電圧が来ていません。という事で、アウトプットトランスの1次側巻線のうち片側が断線しています。このトランスは1次側にタップのあるウルトラリニア巻線付きなのでシルバーフェイス期の物と同じです。アメリカからだと送料が高いな~と思案し検索すること暫し、直ぐに国内の業者さんがアメリカの問屋から仕入れたなんと新品のOPTの在庫を持っていて格安で譲ってもらうことができました。感謝。 この故障したOPTは将来カチ割って1次側の巻線を巻きなおして修理してやろうと思い保存することに、、、
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・修理する際に大事なのは故障個所の特定とその故障はなぜ起きたのかの原因を知ることです。これについては後ほど詳しく解説します。 その他、パワー管のソケット電極などが痛んでいたためステアタイト製のしっかりした物に交換。後ほどEL34も使えるように8番グリットと1番サプレッサーグリッドを繋いでおきそこから1Ω2Wの抵抗を介してアースに落としておきます。
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・スピーカーグリルがMDF材ですので途中で折れたり劣化してボロボロとクズが剥がれてきますので新たに15ミリ厚の合板を切り出して作ります。強度を考えオリジナルの枠よりも少々頑丈にサイズ変更しました。
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・交換張り替えたグリルクロスは前回のデラリバⅡや黒ノブtwinに使ったものではなく、アメリカのmojotoneから取り寄せたものでブロックの真ん中に極薄いブルーのラインが入る高級なやつで非常にクールです。グリル枠へのクロスはタッカーで固定。
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・ Weber Speaker オーダー

2016年10月01日 22:08

・インディアナ州のWeber Speakersにスピーカーを2発オーダーしました。細かい仕様をチョイスできるので出来上がりがとても楽しみです。
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・fender 75 amp レストア#2

2016年09月13日 23:47

・キャビネットは風呂場で洗って夏の直射日光で乾燥。その間にシャーシを引っ張り出してまな板に上げます。中国製6L6GCが刺さっています。プリ管の方は銘柄違いのUSA製が色々、、後に判明しますがこのプリ管は選別されて各箇所に配置されたようで現状でも故障症状のノイズはしますが非常に素晴らしい音色です。この時点で儲けたな~と感じました。
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・電源関係のフィルターコンデンサーは全てマロリーのヴィンテージ品!ノイズの原因はこれだと目星をつけていたのですがオシロスコープで当ってみてもすべて正常。このコンデンサを変えるのは嫌だなと感じていたのでホッと。
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・このFENDER 75 アンプはシルバーフェイス期のウルトラリニアアンプにディストーション発生段を2段足した構成になっています。カップリングキャパシター類はコーネルダブラーのネイビーカラーのポリエステルフィルム。(この直ぐ後のリベラ期ではもうオレンジカラーになっています。)プリ部のプッシュプルつまみや豊富な入出力端子への配線もありブラックフェース期のシンプルで整然とした配線レイアウトには程遠くゴチャゴチャしています。ゲインの高いアンプなので方々に発振止めのセラミックキャパシターが見えます。配線に使われている線材ですが20AWGぐらいのハンダメッキされた撚線が使われています。これは中々いい線材ですね。基盤はファイバーボードにハトメ方式のPtoP基盤なのでパーツの交換がとても楽です。
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・プリアンプのパスコンにはスプラーグの30Dシリーズが、、見ているだけで楽しくなる眺めです。プレートは100k負荷、カソードは25μ、1.5kのバイパスなのでフェンダーの定番、割と低域までしっかりと増幅させています。歪みが深いのにブギーみたいに低域がボワつかないのは歪み段のカップリング定数がコンマ1小さ目だから。後のハイゲイン隆盛期ならともかくこの時代にこれは流石の設定。とにかくハードに歪ませてもヌケが良く'71年Marshall 1959と並ぶ我が家の家宝になる予感!本格的なレストアに突入します。
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・fender 75 amp レストア#1

2016年09月06日 23:34

・fender 75 amp 1980年の山野楽器発行、FENDER アンプのカタログに、「伝統的なクリアーでメロウなフェンダーサウンドと、ハードディストーションを新設計のフェンダー75は見事に実現。’80ハードロックンローラーのために!」とあって、当時、高1だった私のハートにこのコピーはグサリと突き刺さります。36年も前に貰ったカタログを大事にとって置いてよかったです。
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・もちろん当時はカタログを眺めるだけでしたがいつかは手に入れようとずっと思っていた機種です。1980年、81年、82年の3年間のみの生産で81年にフェンダーに入社したリベラが82年から”Ⅱ”シリーズをフラッグシップに据えたため生産台数が少ないモデルです。ebayでは時たま見かけますが送料がネックとなり中々踏み込めませんでしたが、運よくヤフオクにてジャンク故障品をタダみたいな値段で入手に成功しました。どんな故障でもその原因と回路図さえあれば治らないものはない?と考えました。
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・このフェンダー75アンプは当時の値段が270000円。銀パネのツインリバーブは240000円でしたからいかにフェンダーの期待が大きかったかがわかります。当時の背景は77年頃から始まるイギリスのニューウェーブ、パンク、国内のフュージョン、テクノetcの波がようやく落ち着いて燦然と登場してきたメサブギーのハイゲインリードサウンドが脚光を浴びてきたころです。私は役に立たない記憶力だけが取り柄ですがモリダイラの正規品boogie mark2のハードウッド仕様、エレクトロヴォイススピーカーオプションでの価格は¥630000円!というとてつもない価格でした。それで、このfender 75というアンプはそのブギーマークⅡに対抗して造られた機種でした。

到着した物は汚く、グリルは折れ、ブーンという盛大なハムノイズではありますが出音は素晴らしくしばらくはこのまま弾く事にしました。当初、ハムの原因は電源のケミコンの容量抜けだろうと軽く考えていましたが、、、実は、、、
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・到着直後のリアパネル。構成はクリーンとリードの2チャンネルですが完全2チャンネルではなく、クリーンに2段のディストーション発生回路を挿入したような構成です。この機種は”Ⅱ”シリーズ同様のツインプラグ式のフットスイッチが付属します。ⅡシリーズのデラリバⅡではフットスイッチが無くても手動で切り替わりますが、FENDER 75ではフットスイッチが無いとチャンネルの切り替えができないのとマスターボリュームに対するリードマスターボリュームがうまく働かない機構になっているので入手するときはスイッチの有無の確認が必要です。私は後述しますがとある理由から新たに製作しました。オリジナルのフットスイッチは丁度DELUXE REVERB Ⅱ用に流用して使うことにしました。とにかく汚いので先ずはバラして綺麗にしました。
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